日本語力の危機を感じる・・・
- HARUKA
- 2024年8月1日
- 読了時間: 3分
うだるような暑さが続いていますね。
そして、オリンピックの熱い夏も続いています。
さて、今日は『日本語があぶない!』と実感したことをお話します。
最近5,6年生の継続生クラスでは日本語の「慣用句」について
英語で学び、説明をし、話し合いました。
その時に、多くの子が
・「慣用句」ってよく知らない
・「水の泡」「あとの祭り」「月とすっぽん」って初めて聞いた
・「目と鼻の先」ってなに?
といったことを口にしていて、
開いた口が塞がりませんでした。
逆に、ある程度の慣用句を知っている子は、
本好き・マンガ好き でした。
また、小学生のスーパーラーニングでは
読んだ本の記録と共に、日本語で本の感想を書くのですが
・意味が通らない文を書く子
・間違った漢字を書く子
・高学年になってもほぼひらがなだけで書く子
が年々増えてきています。
さらに、普段のやり取りをしている中でも
・会話の返答がほぼすべて単語ベース(文にならない)の子
・言いたいことを伝わるように言えない子
・中高生で英文の和訳の日本語を意味が通るように書けない子
もどんどん増えてきています。
要因は様々あると思いますが、
・スマホの普及
・対人のコミュニケーション不足
・本を読まない
・コロナのせいで、学習で抜け落ちた部分がある
などが考えられると思います。
英会話の教室なので、英語だけやっていればいいかというと
そう思ってレッスンはしていません。
日本語も英語も意思疎通を図るための『道具』にすぎません。
ましてや、私たちにとって母語である日本語をうまく使えないのに
英語がうまく使えるようになるとは思えません。
近年、「タイパ」といった言葉からも想像できますが
多くの人が効率と結果を求めすぎて、
短絡的に考える傾向になりすぎているように感じます。
以前中学生の保護者の方に一度言われたことがあります。
「うちの子が、日本語力を上げなさいと言われた。
英語のレッスンを受けているのに、日本語力は関係ないじゃないか。」
と。
中学生の問題では、英文を日本語に訳す問題が毎回のようにあります。
その時に、
・主語がない
・助詞(てにをは)が正しく使えていない、
・語彙力が足りない
・文として意味が通らない
日本語の文を書く子はたくさんいます。
そういったときには、
こちらがすぐに直してあげるのではなく
必ず「まず自分が書いた文を読みなさい」
「日本語として伝わる文か考えて」
と一旦自分で考えさせるようにしています。
そしてあまりに同様のことが続く子には
「英語もだけど、日本語の力もつけないとね」と伝えます。
英語も、日本語もそうですが
時代と共に変わっていくものではあります。
もしかすると慣用句などは、なくなっていってしまうものなのかもしれません。
でも、意識して伝わる日本語を話そうとしたり書こうとしたり
することは、日本人として大切なことだと信じています。
大人が意識をすれば、子どもたちも変わっていきます。
子どもたちは、よく大人を見ていますからね。
そして、子どもたちが世界に羽ばたくときに
日本にはこんな情緒がある慣用句があるよと伝えられると
カッコいいなと思います。
ECCジュニア東大沼4丁目教室 HARUKA
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